桃中軒の駅弁を支えてくださる皆さんVol.4 あしたか牛 生産者・井出健治さん           〜あしたか牛すき弁当〜  
JUGEMテーマ:駅弁
三島駅南口売店、新幹線待合室売店では、
ご希望によりレンジで温めてお渡しできます


桃中軒の数ある駅弁の中でも、
つねに売り上げ上位を記録し続けている「あしたか牛すき弁当」。
やわらかい肉質と、脂の甘みが特徴のあしたか牛を甘辛すきやき味に仕立て、
こま肉とひき肉、2タイプの食感で、存分に楽しんでいただくお弁当です。
銘柄牛「あしたか牛」は、JAなんすんあしたか牛推進協議会生産者によって
肥育されている、黒毛和種、交雑種の統一名称。
ということで、今回はJAなんすん様のご協力のもと、
あしたか牛の生産者のおひとりである井出畜産・井出健治さんをお訪ねしました!



雄大な富士山を間近に見上げる、愛鷹(あしたか)山麓の広大な裾野に、
井出さんの牛舎はあります。
周囲は、広々とした土地を利用して旬の野菜を栽培する畑も広がり、
なんとものどかな景色。牛たちも伸びやかに育っているようです。



現在、井出さんはお父様と一緒に毎日、牛の世話をしていらっしゃいます。
「じーさんの代までは酪農家でした。
その後を継いだ父が30年ほど前に肉牛に切り替えて、現在に至っています」
まさに牛のプロフェッショナルなんですね。
 
井出さんのところをはじめ、周辺ではもともと良質な肉牛が生産されていました。
その中でも厳選したおいしい牛肉をもっと多くの人に知ってもらおう、
と畜産農家の有志が集まり、20年ほど前に「あしたか牛」いう銘柄を立ち上げました。
 今では「あしたか牛」といえば地元では有名ですが、
消費者の皆さんに、おいしい牛肉だと認知してもらえるまでは、
長く苦戦する日々が続いたそうです。
 
「それでも小売店さんがしんぼう強く売ってくれたおかげで、
少しずつ少しずつ消費者の皆さんにも知ってもらえるようになりました」
と語る井出さん。
 
肉の豊かなコク、脂の旨み、やわらかい肉質は、ひとくち食べれば納得の美味しさです。



大きくて広い牛舎には、約200頭が、5頭ずつのゆったりした枠に区切られて
飼育されています。
 
「この枠の中で、自然と牛の順位ができて、
強い順に一番快適な場所を陣取っているんですよ」
 
ナルホド、牛の世界も競争社会なのですね。
牛にとって快適な場所とは、たとえば?
 
「風が気持ちよく入るところとか、エサや水に近い場所などですね。
立場の弱い牛は、強い牛の邪魔にならないところでおとなしくしています」
 
どのコがそうなのか、牛舎の中でキョロキョロしてみましたが、
どの牛たちも新参者に興味津々で近よってきてくれるので、
まったくわかりませんでした…。
とはいえ、強い牛が弱い牛をひどくいじめるようなことはほとんどないそうです。
 
富士山を間近に見る愛鷹山麓ですから、冬の寒さ対策は大丈夫なのでしょうか。
「牛は基本的に寒さに強いので大丈夫です。むしろ夏の蒸し暑さのほうが
牛にとって厳しいようで、夏場はエサを食べる量も減ります」
その時々の気温や湿度によって、風の流れや温度を調整して、
なるべく牛たちにストレスを与えないように心がけているのだとか。
とにかく風邪など病気にさせないようにすることが一番大切なのだそうです。
 
 
極上の仔牛を見極め
じっくり育てる
 
肉牛の生産には、いろいろなやり方があるそうですが、
井出さんは、仔牛から一貫して育て上げることで、
ご自身がイメージする美味しい肉質の牛に育てています。
 
揺るぎない品質と味を誇る黒毛種を色濃く受け継いだ優良な仔牛を見極めて買い付け、
トウモロコシや麦などを中心にした安全な飼料と清涼な水を与えながら
じっくりと大切に育て、月齢約25ヶ月で出荷するのです。


クルクル巻き毛の前髪は、黒毛種を濃く受け継いでいる証拠。

「長く手元で育てることは、それだけ飼料などのコストもかかるし、
病気などのリスクも考えなければいけません。
それでも、自分が納得できる美味しい肉を提供するために、
できる限りのことをやる、それだけです」
生き物を扱う難しさと、それをビジネスとして継続して成立させなければいけない苦労は
簡単に口にできるものではないようです。
 
井出さんは高校で畜産などを学んだ後、1年間、精肉店で修業を積みました。
長男でもあり、家業を継ぐことは当たり前だと思っていたんだとか。
現在、47歳の井出さん。修業当時、世の中はバブルまっさかりでした。
もっと楽な仕事につきたいと思わなかったんですか?
 
「どっちにしろ、この仕事を継ぐつもりだったので、回り道しても仕方ないですから」
 
そんな井出さんにとって精肉店で学んだことは、
すべて現在の仕事に繋がっているんだとか。
「実際に肉を商品として扱った経験は、
肉牛を市場に出す際にとても役立っていると思います」
大切に育てた牛を商品としていかに売るか、
生き物を育てる温かな眼差しと同時にシビアな目線も持ち合わせているんですね。
 
美味しさの銘柄「あしたか牛」


「あしたか牛」を名乗るためには、さまざまな厳しい基準があり、
そのおかげで高い品質を保持しながら、安定しておいしい牛肉が提供されます。
そんな「あしたか牛」を贅沢に使った駅弁が
「あしたか牛すき弁当」なのです。
誰もが大好きな甘辛いすきやき味で、あしたか牛のこま肉、ひき肉や長ねぎ、
しらたきなどをさっと煮たものを白ご飯の上にたっぷり乗せました。
さらに季節の野菜、煮卵などを添えた、彩りよい一品です。
 
「僕も何度か、食べました。どんなふうに仕上がっているのか、
やはり気になりますからね。 肉と野菜などのバランスがいいですよね。
いや〜、美味しかったですよ!」
 
生産者さまに、そう言っていただけると、恐縮です。
 
これから寒くなる季節です。
お客様のご希望があれば、三島駅南口売店と新幹線待合室売店では、
「あしたか牛すき弁当」をレンジで温めてからお渡しすることもできます。
あったか〜い「牛すき弁当」。 たまりません!!
伊豆の温泉への行き帰りには、
三島駅、沼津駅売店で桃中軒の「あしたか牛すきやき弁当」をぜひ!





 

Posted by 桃中軒ウェブストア at 17:54 | 駅弁 | comments(0) | -

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